2017/03
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百人一首 49♪
        ゑじ     ひ   よる  も
みかきもり 衛士のたく火の 夜は燃え
ひる き            おも
昼は消えつつ ものをこそ思へ (大中臣能宣 おおなかとみ の よしのぶ)



『 読み方 』
ミカキモリ エジノタクヒノ ヨルワモエ
ヒルワキエツツ モノオコソオモエ

『 現代語訳 』
「みかきもりである衛士のたく火が、夜は燃え昼は消えるように、私も夜は恋しさに胸をこがし昼は身も心も消え入るほどで、毎日もの思いに沈むばかりです。」

※みかきもり・・・「御垣守」と書く。宮中の諸門を警護する人。
※衛士のたく火・・・「衛士」は諸国の軍団から毎年交代で上京し、宮中を警護した兵士。夜はかがり火をたいて、宮門を守るのが職務の1つだった。「衛士のたく火の」までが序詞。
※夜は燃え昼は消えつつ・・・前からは「(衛士のたく火が)夜は燃え昼は消えつつ」、後ろへは「(自分の心身が)夜は燃え昼は消えつつ」と、2つの意味をかねる。「つつ」は反復を示す接続助詞。毎日毎日「夜は燃え昼は消え」という状態であることがわかる。
※ものをこそ思へ・・・もの思いをする。「思へ」は「こそ」の結びで已然形になっている。

恋心のあやしさを詠んだ歌。

この歌は大中臣能宣の作ではないと、はやくから疑われてきました。
能宣の家集にこの歌が見えないこと。
また、これとそっくりな歌が作者不詳として他の本に伝えられていること。
そうした様々な理由から、これは、作者不詳の歌が能宣の歌だということにされてしまったのではないか。
そう推理されているわけです。

歌の構造は、48句目の源重之の歌とよく似ています。
この歌の実質的内容は、

(恋をする私の身も心も)夜は燃え 昼は消えつつ ものをこそ思へ
(夜は燃え上がり、昼は消え入るように、毎日もの思いに沈んでいます)

というもの。
そして、その実質的内容の比ゆ的な映像が、

みかきもり 衛士のたく火の 夜は燃え 昼は消えつつ

の部分です。
私の心は、まるで宮中のガードマンがたくかがり火のよう・・・。
昼は消え、夜は燃えあがる。
人を思う心のあやしさが、暗闇に燃えあがるかがり火の中に、鮮明なかたちを与えられています。



『 作者について 』

大中臣能宣(921~991)

頼基の子。
輔親の父。
頼基・能宣言・輔親と、親子三代にわたって、祭主で歌人。
天暦5年/951年、梨壺の五人の1人として和歌所の寄人となり、『万葉集』の訓読と『後撰和歌集』の編集にあたった。
三十六歌仙の1人。
家集『能宣集』。
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クマコ

Author:クマコ
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自然風景が大好きです♪

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