2017/06
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百人一首 48♪
かぜ      いは  なみ
風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ
          おも
くだけてものを 思ふころかな (源重之 みなもとのしげゆき)



『 読み方 』
カゼオイタミ イワウツナミノ オノレノミ
クダケテモノオ オモーコロカナ

『 現代語訳 』
「風が激しいので、岩を打つ波が自分だけ砕け散るように、私だけが心も砕けるほどもの思いをするこの頃であるよ。」

※風をいたみ・・・風が激しいので。「AをBみ」の形は、「AがBなので」と訳す。「いたみ」の「いた」は、形容詞「いたし(=はげしい)」の語幹。 
※風をいたみ岩うつ波の・・・ここまでが「くだけて」を導き出す序詞。
※おのれのみ・・・自分だけ。「のみ」は限定を示す副助詞。
※くだけて・・・「波が砕ける」意と、「心が砕ける」意を重ねもつ。

片思いのつらさを嘆いた歌。

この歌は序詞の部分が少し分かりにくくなっています。
難しい理屈はさておき、まず、何をいっているのかを明確にしておきましょう。
思い切って、この歌を2つのブロックに分けてみます。

おのれのみ くだけてものを 思ふころかな

片思いですから、「自分だけが心も砕けるばかりにもの思いをしている」といっています。
これが実質的内容です。
歌の作者が本当にいいたいことですね。

この実質的内容を、鮮明に映像化しているのが、歌の前半にある次の部分です。

風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけて

風が強いので、岩に波がびちあたります。
岩はびくともしないのに、波だけが砕け散ってゆく。
「岩」に片思いの相手の女性、「波」に作者をあてはめてみて下さい。
今の自分の恋は、岩にぶちあたる波のようなものだよ、と。
作者の絶望的な恋の状況が、私たちにもよく伝わってきますね。



『 作者について 』

源重之(?~1000)

清和天皇の曾孫。
従五位下兼信の子。
のち、伯父の参議源兼忠の養子となった。
地方の下級官吏を歴任したあと、最後は陸奥の地で没したといわれる。
平兼盛・藤原実方らと交流があり、三十六歌仙の1人。
家集に『重之集』がある。


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