2017/05
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百人一首 41♪
こひ         な       た
恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり
ひとし       おも
人知れずこそ 思ひそめしか (壬生忠見 みぶのただみ)



『 読み方 』
コイスチョー ワガナワマダキ タチニケリ
ヒトシレズコソ オモイソメシカ

『 現代語訳 』
「恋をしているという私の噂は、早くも立ってしまったよ。人に知られないように、ひそかにあの人を思いそめたのに。」

※恋すてふ・・・恋をしているという。「てふ」は「といふ」の転じた形。
※名・・・評判、噂。
※まだき・・・早くも。
※にけり・・・「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形。「けり」は詠嘆の助動詞、終止形。
※人知れず・・・人に知られないで。
※こそ~しか・・・「しか」は過去の助動詞「き」の已然形(いぜんけい)。「こそ~しか」で逆説の条件句をつくる。

これも忍ぶ恋を詠んだ歌。
「天徳内裏歌合(てんとくだいりうたあわせ)」で、この歌が40句目の兼盛の歌に負けたことは、前の項で確認済みですね。

三句切れで、倒置が起こっています。
本来は、
人知れずこそ思ひそめしか、恋すてふわが名はまだき立ちにけり。
という形。

係り結びという文法事項で構成されています。
「こそ」という助詞を使うと、それが係って、結びが已然形になります。

この係り結び関連の文法事項の中に、「こそ~已然形」で下に文が続く時は逆説になる、というものがあります。 
現代語で例をあげますと
「私はあなたを尊敬こそすれ、見下げたりなど決してしてはおりませんよ。」

この「こそ~すれ(サ変動詞「す」の已然形)」にご注目下さい。
逆説になっていますね。

同じことが、この歌の「こそ~しか」でも起こっています。
この「しか」のあとは、逆説です。
「人に知られないようにあの人を愛し始めたのに、恋をしているという私の噂は早くも立ってしまった」という意味ですね。



『 作者について 』

壬生忠見(生没年未詳)

壬生忠岑の子。
10世紀中ごろ、天暦・天徳期に活躍した歌人。
『古今和歌集』の選者の1人。
官位は低かったが、歌人として卓越。
歌合の歌のほかに、多くの屏風歌がある。
三十六歌仙の1人。
家集に『忠見集』がある。

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自然風景が大好きです♪

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