2017/06
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百人一首 40♪
         いろ い          こひ
しのぶれど 色に出でにけり わが恋は
    おも    ひと と
ものや思ふと 人の問ふまで (平兼盛 たいらのかねもり)



『 読み方 』
シノブレド イロニイデニケリ ワガコイワ
モノヤオモート ヒトノトーマデ

『 現代語訳 』
「私の恋は、心の中につつみ隠していたけれども、顔色に出てしまったよ。『何かもの思いをしているのですか』と人が尋ねるほどに。」

※しのぶれど・・・思いを心の中につつみこんでいるけれど。
※色・・・顔色。
※出でにけり・・・「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形。「けり」は詠嘆の助動詞。主語は第三句の「わが恋」。
※ものや思ふ・・・「もの思ふ」は恋の思案をということが多い。「や」は疑問の係助詞。
※人・・・周囲の人。

これは歌合(うたあわせ)に出した歌。
忍ぶ恋をうたっています。

しのぶれど、色に出でにけり。

二句切れですね。
「色」の意味が「顔色・そぶり」だとわかれば、説明の必要はないと思います。
私の恋は、隠していても、顔色やそぶりにあらわれてしまった!
そして、それは、

「ものや思ふ」と 人の問ふまで
「何かもの思いがあるの?」と人が尋ねるほどに。

この「ものや思ふ」は、巧みな趣向です。
他人の言葉を直接話法で書くことによって、表現が客観化されています
忍ぶ恋に苦しむ人が、
「そのときはつらくて、自分は顔色まで変わっていました」というよりも
「『どうしたの?あなた、顔色おかしいよ』と他人にきかれました」
というほうが、本当らしく感じられるでしょう?
これが表現の客観化です。

調べのよさと、洗練された表現。
歌合にふさわしいあざやかな詠みぶりの1首です。



『 作者について 』

平兼盛(?~990)

光孝天皇の曾孫、篤行王の子。
初めは兼盛王と称していたが、天暦(てんりゃく)4年/950年、越前権守(えちぜんごんのかみ)となり、臣籍にくだる。
『後撰和歌集』の時代の代表的歌人。
歌論や説話集に多くの逸話が残っている。
三十六歌仙の1人。
家集に『兼盛集』がある。

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