2017/08
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百人一首 25♪
な   お     あふさかやま
名にし負はば 逢坂山の さねかづら
ひと
人にしられで くるよしもがな (三条右大臣 さんじょうのうだいじん / 藤原定方 ふじわらのさだかた)



『 読み方 』
ナニシオワバ オーサカヤマノ サネカズラ
ヒトニシラレデ クルヨシモガナ

『 現代語訳 』
「逢坂山のさねかずらが、「逢って寝る」という名をもっているのならば、たぐれば来るように、人に知られずあなたのところに来る(行く)方法でもあればよいがなあ。」

※名にしおはば・・・「名をもっているのならば」。「し」は強意の副助詞。
※逢坂山・・・滋賀県と京都府の境にある山。「逢ふ」が掛けられている。
※さねかづら・・・モクレン科の多年生蔓草(つるくさ)で、ビナンカズラのこと。「ね」に「寝」が掛かっている。
※しられで・・・知られないで。
※くる・・・「来る」と「操(く)る」との掛詞。「来る」は「行く」の意。「さねかづら」が蔓草であるところから、「操(く)る=手繰り寄せる」と「さねがづら」が縁語になる。
※よしもがな・・・「よし」は「方法」の意。「もがな」は願望の終助詞、「~があればなあ」などと訳す。

三条右大臣藤原定方が、愛する女性のもとにおくった恋の歌。
さねかずらに添えておくられたものだと考えられます。
当時は、季節の花や草木に添えて、歌をおくることがよくありました。

女の立場になってみて下さい。
まず「さねかづら」が目に入ります。
そして、歌。その歌に、

逢坂山の さねかづら

と書いてあります。
表面上の意味は、文字通り、「逢坂山のさねかづら」。
しかし教養のある女性なら、掛詞に気づいて、まず「逢ふ」に反応したでしょう。
それから「さね」の「寝」です。
君に逢いたい、寝たい・・・。それが男の真意。
女性は顔を赤らめたかもしれませんね。
そして、

くるよしもがな

表面上の意味は「さねかずらを手繰り寄せるすべがあればなあ」。
しかし「くる」に「来る」の意味が掛けられていることに気づくと、これは愛する男の熱烈なラブコールになります。
この「来る」には「行く」という意味。古語の「来」は「行く」と同義で使うことが多いので要注意です。
「君のところに行くすべがあればなあ」というのが、男の真意になるわけですね。



『 作者について 』
 
三条右大臣=藤原定方(873~932)

内大臣藤原高藤の子。
朝忠の父。
兼輔のいとこ。
従二位(じゅうにい)、右大臣にまで昇進。
邸が三条にあったので、三条右大臣といわれた。
風流を好み、和歌・管弦をよくした。
家集に『三条右大臣集』。


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Author:クマコ
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