2017/11
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百人一首 78♪
あはぢしま     ちどり  な こゑ
淡路島 かよふ千鳥の 鳴く声に
   よねざ      すま せきもり
いく夜寝覚めぬ 須磨の関守 (源兼昌 みなもとのかねまさ)



『 読み方 』
アワジシマ カヨーチドリノ ナクコエニ 
イクヨネザメヌ スマノセキモリ

『 現代語訳 』
「淡路島から通ってくる千鳥がもの悲しく鳴く声に、いく夜目を覚ましたことだろうか、この須磨の関守は。」

※淡路島・・・兵庫県に属し、須磨の西南に位置する。歌枕。
※かよふ・・・淡路島から通ってくる。
※千鳥・・・水辺にすむ小形の鳥。夜、澄んだ声で鳴く。和歌では、妻や友を恋い慕って鳴くとされ、冬の景物であった。
※いく夜寝覚めぬ・・・いく夜、目を覚ましたことだろうか。「ぬ」は完了の助動詞。
※須磨の関守・・・「須磨」は神戸市須磨区の南海岸。古くはここに関所があった。「関守」はその番人。

「関路千鳥(せきぢのちどり)/関所のある街道の千鳥」という題で詠まれた歌。
題詠ですから、作者が実際に須磨に行ったわけではありません。
「関所千鳥」という題にあわせて、お話を作るように、歌の世界を作りあげていきます。

舞台は須磨がいい―。

と、作者は思いました。
須磨ならば、光源氏が身を隠したところ。須磨といっただけで、平安時代のだれもが『源氏物語』「須磨」の巻を思い浮かべてくれました。
須磨の巻に「まどろまれぬ暁の空に、千鳥いとあはれに鳴く」と書かれていることも、読者は思い出してくれるかもしれません。さらには、

友千鳥 もろ声に鳴く 暁は ひとり寝覚めの 床(とこ)もたのもし
(たくさんの千鳥が声をそろえて鳴いている暁は、たったひとりで目を覚ましさびしい寝床にいる私も、心丈夫に思われる)

という光源氏の歌も思い出してくれるはず・・・。

現代の我々も、『源氏物語』「須磨」の巻の世界を重ね、光源氏の心境になって、この歌を読んでみるといいですね。



『 作者について 』

源兼昌 (生没年未詳) =12世紀初めの人。

源俊輔の二男。
従五位下皇后官大進に至り、のちに出家したとみられる。
いくつかの歌合に名が見えるが、経歴は未詳。
『金葉和歌集(きんようわかしゅう)』などの勅撰和歌集には、7首入集している。



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