2017/06
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春夜桃李園に宴するの序 (李白)♪
春夜桃李園に宴するの序
「 春夜宴桃李園序 」 李白


夫れ天地は萬物の逆旅(げきりょ)にして
夫天地者萬物之逆旅 「いったい天地はあらゆるものを迎え入れる旅の宿のようなもの。」
※逆旅・・・げきりょ。旅人を泊める旅館。

光陰は百代(はくたい)の過客(かかく)なり
光陰者百代之過客 「時間の流れは、永遠の旅人のようなものである。」
※光陰・・・歳月。時間。
※百代・・・永遠の月日。
※過客・・・旅人。

而して浮生は夢の若し
而浮生若夢 「しかし人生ははかなく、夢のように過ぎ去っていく。」
※浮生・・・はかない人生。

歡を爲すこと幾何(いくばく)ぞ
而浮生若夢爲歡幾何 「楽しいことも、長くは続かない。」
※歡を爲(な)す・・・喜びをなす。

古人燭を秉りて夜遊ぶ
古人秉燭夜遊 「昔の人が燭に火を灯して夜中まで遊んだのは、」

良(まこと)に以(ゆえ)有る也
良有以也 「実に理由があることなのだ。」

況んや陽春の我を召すに煙景を以てし
況陽春召我以煙景 「ましてこのうららかな春の日、霞に煙る景色が私を招いている。」
※陽春・・・うららかな春。
※煙景・・・霞に煙る春の景色。

大塊の我に假すに文章を以てするをや
大塊假我以文章 「そして造物主は私に文章を書く才能を授けてくれた。」
※大塊・・・造物主。

桃李の芳園(ほうえん)に會(かい)し
會桃李之芳園 「桃や李の実ったかぐわしい香りのする園に集まり、」
※桃李之芳園・・・桃や李の香る園。

天倫(てんりん)の樂事(がくじ)を序す  
序天倫之樂事 「兄弟そろって楽しい宴を開こう。」
※天倫の樂事・・・親しい一族の人たちの楽しい宴。
※天倫・・・自然な人々の順序。兄弟など。

群季(ぐんき)の俊秀(しゅんしゅう)は
群季俊秀 
皆 惠連(けいれん)たり
皆爲惠連 「弟たちは晋の謝惠連のように優れた才能を持つ者ばかりだ。」
※群季・・・たくさんの弟たち。
※俊秀・・・才能に溢れている。優れている。
※恵連・・・晋の謝惠連。謝霊運の従弟。従兄の謝霊運に誉められたため、すぐれた弟の意。

吾人(ごじん)の詠歌(えいか)は 
吾人詠歌 
獨り康樂(こうらく)に慚(は)づ
獨慚康樂 「私独り、歌を吟じても謝霊運に及ばないのだが。」
※吾人・・・ごじん。わたくし。
※康樂・・・こうらく。謝霊運。祖父の爵位である康楽公を継いだため。

幽賞(ゆうしょう)未だ已(や)まざるに
幽賞未已 「静かに褒め称える声が止まぬうちに、」
※幽賞・・・静かに誉めたたえる

高談(こうだん)轉(うた)た清し
高談轉清 「高尚な議論はいよいよ清らかに深まっていく。」
※高談・・・高尚な議論。高らかな声。

瓊筵(けいえん)を開いて以て華に坐し 
開瓊筵以坐華 
羽觴(うしょう)を飛ばして月に醉う
飛羽觴而醉月 「玉の簾を敷いて花咲く樹木の下に座り、羽飾りのついた杯を交わして月に酔う。」
※瓊筵・・・玉のムシロ=立派な宴席
※羽觴・・・うしょう。スズメの形に作って翼などをつけた杯。
※羽觴を飛ばす・・・さかんに酒を酌み交わす。

佳作有らずんば
不有佳作 「優れた作品に仕立てなければ、」
何ぞ雅懷(がかい)を伸べん
 
何伸雅懷 「この風雅な気持ちはとてもあらわせない。」
※雅懐・・・がかい。風流な思い。

如(も)し詩成らずんば  
如詩不成 「もし詩が出来ないなら」

罰は金谷(きんこく)の酒數(しゅすう)に依らん 
罰依金谷酒數 「晋の石崇の故事にのっとり、罰として酒三杯を飲むことにしよう。」
※金谷・・・晋の石崇の故事。詩のできない者に酒三杯を罰として飲ませた。




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Author:クマコ
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