fc2ブログ
2013/02
≪01  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20  21  22  23  24  25  26  27  28   03≫
百人一首 51~60♪
「百人一首 51♪」
                        ぐさ
かくとだに えやはいぶきの さしも草
    し      も   おも
さしも知らじな 燃ゆる思ひを (藤原実方朝臣 ふじわらのさねかたあそん)

「百人一首 52♪」
あ        く           し
明けぬれば 暮るるものとは 知りながら
   うら     あさ
なほ恨めしき 朝ぼらけかな (藤原道信朝臣 ふじわらのみちのぶあそん)

「百人一首 53♪」
なげ         ぬ  よ   あ   ま
嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は
    ひさ           し
いかに久しき ものとかは知る (右大将道綱母 うだいしょうみちつなのはは)

「百人一首 54♪」
わす     ゆ すゑ
忘れじの 行く末までは かたければ
けふ  かぎ   いのち
今日を限りの 命ともがな (儀同三司母 ぎどうさんしのはは)

「百人一首 55♪」
たき おと  た   ひさ
滝の音は 絶えて久しく なりぬれど
な   なが       き
名こそ流れて なほ聞こえけれ (大納言公任 だいなごんきんとう / 藤原公任 ふじわらのきんとう)

「百人一首 56♪」
            よ        おも で
あらざらむ この世のほかの 思ひ出に
いま        あ
今ひとたびの 逢ふこともがな (和泉式部 いずみしきぶ)

「百人一首 57♪」
          み               ま
めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に
くも        よは  つき
雲がくれにし 夜半の月かげ (紫式部 むらさきしきぶ)

「百人一首 58♪」
ありまやま ゐな ささはら かぜ ふ
有馬山 猪名の笹原 風吹けば
     ひと  わす
いでそよ人を 忘れやはする (大弐三位 だいにのさんみ)

「百人一首 59♪」
         ね           よ
やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて
           つき み
かたぶくまでの 月を見しかな (赤染衛門 あかぞめえもん)

「百人一首 60♪」
おほえやま  の  みち  とほ
大江山 いく野の道の 遠ければ
            あま はしだて
まだふみもみず 天の橋立 (小式部内侍 こしきぶのないし)
スポンサーサイト



百人一首 51♪
                        ぐさ
かくとだに えやはいぶきの さしも草
    し      も   おも
さしも知らじな 燃ゆる思ひを (藤原実方朝臣 ふじわらのさねかたあそん)



『 読み方 』
カクトダニ エヤワイブキノ サシモグサ
サシモシラジナ モユルオモイオ

『 現代語訳 』
「こんな気持ちでいるとさえ、あなたに言う事が出来ません。
ですから、伊吹山(いぶきやま)のさしも草ではないが、それほどまでのものとはご存知ないのでしょうね。
私の火のように燃える思いを。」

※かくとだに・・・「かく」は副詞で「このように」。「かく」の具体的内容は、「こんなに恋慕っている」ということ。「だに」は類推の副助詞で、「~でさえ」。
※えやは・・・副詞「え」+係助詞「や」「は」。疑問・反語を表す。~できようか、いや~できない。
※いぶき・・・「言ふ」と「伊吹(いぶき)」との掛詞。伊吹は伊吹山のこと。滋賀県と岐阜県の境にある山。栃木県にあるという説もある。
※さしも草・・・よもぎの異名。灸(きゅう)に用いる「もぐさ」の」原料。「いぶきのさしも草」は、同音反復で「さしも」にかかる序詞。
※さしも・・・そうとも。
※知らじな・・・知らないだろうな。「じ」は打消推量の助動詞。
※思ひ・・・「思ひ」の「ひ」が、「火」との掛詞。

好きな女性に、はじめて恋心を打ち明けた歌。
手の込んだ技巧を駆使しているので、かなり分かりにくくなっています。
野暮ですが、技巧をはずして、裸にしてみましょう。

まず、「いぶき」に「言ふ」と「伊吹」が掛かっているというところがくせ者です。
思い切って、「伊吹」を無視してみます。
① 「かく」とだに えやはいふ

次に、「いぶきのさしも草」という序詞を抜き、さらには、「さしも知らじな燃ゆる思ひを」で起こっている倒置を元に戻します。
② 燃ゆる思ひを さしも知らじな

これで意味が明確になります。
① 「こんなに好きです」とさえ、私はあなたに言う事が出来ません。
② 私の燃える思いを、あなたは知らないのでしょうね。

技巧については、以下のとおりです。
  「いぶき(言ふ・伊吹)」「思ひ(思ひ・火)」: 掛詞 (文脈を二重にする)
  <伊吹のさしも草>さしも: 序詞 (同音反復の言葉遊び)
  「さしも草(もぐさ)」はお灸に使う⇒お灸に使うと「」に「燃ゆる」: 縁語 (連想による言葉遊び)



『 作者について 』

藤原実方朝臣(?~998)

藤原忠平の曾孫。
侍従定時の子。
円融(えんゆう)・花山(かざん)両院の寵遇を受け、宮廷で華々しい生活をおくった。
左近衛中将に進んだが、のち陸奥守に左遷。
失意のうちに任地で没した。
家集に『実方朝臣集』がある。
プロフィール

クマコ

Author:クマコ
自然風景が大好きです♪

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
リンク